塩(食用塩)の表示がわかりやすくなります

2008/8/12

あなたは、食品を購入する時に何を基準に選んでいますか?品質?値段?見た目?―購入を決める手がかりの一つに、「表示」があります。とくに「品質」を見極めるには、表示が重要な手がかりです。
塩業界では1997年にそれまでの「塩専売法」の廃止、及び「塩事業法」施行となり、2002年に塩の製造・販売・輸入が完全に自由化されました。そして国内の多くの種類の塩はもとより輸入された塩も店舗にたくさん並ぶようになりました。そのような状況の中、「何を基準に塩を選べばいいのか」という疑問が消費者から上がってきました。
これを受けて、消費者に分かりやすい塩の表示にしようと、塩メーカーや卸業者、輸入業者が集まり5年間かけて用語や表示の統一を図るために協議をしてきました。そして策定された表示ルール「食用塩の表示に関する公正競争規約」が公正取引委員会から認められ、施行されました(下記年表参照)。
この新しいルールにより、他業界の公正競争規約にはない製造方法も義務表示され、消費者は製品内容を広い視野で比較・選択できるようになります。このルールは、塩に関わる企業や公正取引委員会のほか、消費者団体も加わって検討されたものであり、他の業界と比べても大変厳しい表示ルールになっています。

〈製造方法を詳しく〉

製造方法の欄では濃縮・結晶の工程名も表示します。また、今まで表示されていなかった「イオン膜」や「逆浸透膜」なども表示することになりました。聞きなれない言葉も、私ども塩メーカーや販売者が消費者に塩のつくり方を伝えていくためには必要な事だと考えています。

〈原材料が明確に〉

原材料名には、海水、海塩、岩塩、湖塩の4つの中から選んで表示します。また、輸入か国産か分かるように表示をします。

〈使用してはならない表現も〉

表現方法でも今までの塩のパッケージでよく見かけられていた「天然」「自然」といった言葉で「塩」を直接修飾することはできなくなります。また、「ミネラル」「健康によい」などといった表示は出来ません。効能・効果があるかのように誤認されるおそれのある表現も薬事法で既に認められていません。

この新ルールに基づいた製品には公正マーク(下記のマーク)を表示することが認められ、2008年4月21日より2年間の猶予期間をもって新しい表示に切り替わることになっています。

●「食用塩公正取引協議会」設立

2008年5月、「食用塩公正取引協議会」の設立総会が開催されました。5月20日現在で入会しているのは102社ということです。その1ヶ月前の4月21日に告知施行された「食用塩公正競争規約」を運用し自主的に活動する会です。今後この会のメンバーであるメーカー・販売会社の塩はこの規約に沿った方法で表示されます。
「食用塩公正取引協議会」は、公正取引協議会として認められたものの中で107番目になります。他の公正取引協議会の中には、「味噌」「牛乳」といった業界があります。

●当社社長・丸本執正(食用塩公正取引協議会会長)より

塩業界一丸となり5年という歳月をかけて、やっと成立に至った『食用塩公正競争規約』です。最初は、食品新聞社の呼びかけにより2003年2月に塩業5社が座談会を開いた事をきっかけに、同年10月に『家庭用塩表示検討懇談会』が開かれ、定期的に話し合う場をもつことになりました。途中、東京都から表示についての指摘や、2004年7月の公正取引委員会からの9社に対する行政指導があり、会の組織を「食用塩公正取引協議会準備会」と改め活動してきました。
議論が行きつ戻りつすることは何度もありました。「天然」「自然」という言葉を使用禁止にするかどうかも、自然塩存続運動を30年以上に渡り活動してきた事を否定することにならないかどうかといった議論もなされてきました。
塩の用語が難しいと指摘される部分もありますが、今まで塩が専売制で消費者も勉強する必要がなかったこともあると思います。基本的なことは消費者の方にも知ってもらった上で、自分で味を体感して判断し、決めるということが大切です。もちろん、私ども業界としても出来る限り消費者に分かりやすい、うそのない表示を行ってまいります。また、塩独特の用語についてもお知らせして参りますのでよろしくお願いいたします。塩について分かり合えるために大切なのは消費者と供給者のコラボレーションではないでしょうか。


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