誤解していませんか、塩のこと

塩の常識・非常識

塩の色は"白い"

岩塩(内陸地でとれた塩)でも海塩(海水からとれた塩)でも「にがり」があってもなくても未精製でも過精製でもゴミや泥などを除けば塩は"白い"ものです。本来は、"無色透明"で、白く見えるのは光の乱反射です。

「塩」にもあります―"味の違い"

イオン交換膜塩、天日海塩、岩塩など塩の味は同じではありません。製法、メーカー、銘柄が異なれば、塩の味も異なります。

にがりをほどよく残した塩には独特の「まろみ」「こく」「あまみ」があります。

にがり(苦汁)とは

にがり(苦汁)とは、海水中から塩化ナトリウム(NaCl)をとり出した後の種々のカルシウム、マグネシウムといった無機塩類を含んだ残り液を濃縮したものをいいます。「にがり」の主成分は塩化マグネシウム(MgCl2)で、これは豆腐の凝固剤として使われます。

「にがり」が多いほど優れているのでは?・・・という誤解

  • 「にがり」は名の通り刺激性が強くとてもにがいものです。
  • 塩化マグネシウムを主成分とする「にがり」を摂りすぎると、下痢や重大な健康被害を引き起こします。
  • 昔は塩を叺(かます)などに入れて「にがり」をしたたり落としてから使用しました。この塩は、2年塩、3年塩、或いは"枯らした塩"、"枯れた塩"と呼ばれ珍重されました。
  • 1953年~1972年(昭和28年~47年)までの流下式枝条架併用塩田製塩(流下式並塩)は、この"枯らした"状態の逸品でした。「にがり」をほどよく残した『伯方の塩』は、その流下式塩田塩をモデルに再現しています。

「にがり」はなくてもよいのでは?・・・という誤解

  • にがりは必要です。1972年、専売当局は「塩は単なる調味料」といって塩田をつぶし、イオン交換膜法で高純度な塩に全面転換しましたが、畜産界では特にカルシウム、マグネシウムといった無機塩類を配合した「鉱塩」を動物に食べさせています。
  • 「伯方の塩」は、食文化における「風味」「まろみ」「こく」を味わうことができたと言われる「にがり」がほどよく残った「流下式塩田塩」を、食用塩のお手本として追い求めています。

塩でない塩

「減塩」が叫ばれる昨今、近頃はナトリウム(Na)を意図的に減らした「塩」が市場に幾種か出回っています。これらの「単なる調味料」としての「塩」は「食塩」の味覚を残しながら塩化カリウム(KCl)を混合して塩化ナトリウム(NaCl)の比率を少なくしようとしたもので、メーカーによっては硫酸マグネシウム(MgSO4)や炭酸マグネシウム(MgCO3)なども加えて意図的に「調整」しています。
そのために、ナトリウム(Na)を減らした分カリウム(K)を増やした低ナトリウム塩は、「腎臓病の方や食事治療中の方は、医師にご相談の上、ご使用ください。」と使用上の注意喚起がなされています。

伯方の塩(粗塩)は水に溶かしても白くにごりません。

伯方の塩(粗塩)は「にがり」を含んでいても水に溶かした時に白くにごりません。

NaCl純度を高くした(99.5%以上)塩の中には、防湿のために炭酸マグネシウム(MgCO3Mg(OH)2)でNaCl粒子を包んでいる塩もあります。だからサラサラなのです。スパゲティを茹でるお湯にこの塩を入れたときや、水に溶かしたときに白くにごるのはこの炭酸マグネシウムのためです。

岩塩が優れているのでは・・・?という誤解

  • ◎日本では岩塩は産出しません。
  • ◎岩塩の多くは塩化ナトリウム以外の成分が殆どありません。
  • ◎欧米ではNaCl純度が高いため、岩塩にヨードを加えたものが売られています。
  • ◎岩塩鉱の塩を石炭を掘り出すようにして採り出す方法では、土や砂などの汚泥が含まれています。そのため、多くの国では、岩塩をいったん溶かし、精製して食用にしています。
  • ◎岩塩の産出国では、岩塩は海水塩の価格の約2分の1で流通しています。

塩は高血圧の原因であり、犯人ではないか?・・・という誤解

  • ◎減塩によって血圧が下がる人は2~3%で、それ以外の人は塩とは直接関係のない原因による高血圧ということです。
  • ◎青木久三氏の「逆転の健康読本」によれば、減塩食では高血圧症に効果がないどころか、過剰制限による健康被害の方が恐しいのです。
  • ◎「高血圧=食塩の過剰摂取」という神話は過去のものです。もし塩を摂ることによって血圧が上がるのであれば、低血圧の人の治療に使われるはずです。

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