誤解していませんか、塩のこと

塩の常識・非常識

塩は何色?

「白」と答える方も多いですが、実は「無色透明」です。白く見えているのは、光の乱反射によるものです。塩も“にがり”も無色透明ですが、塩の中にはグレーやピンク色をしたものもあります。それは結晶の中に含まれる不純物(泥や砂、酸化鉄など)の色です。自宅にある塩を水に溶かしてみて、水に色が着いたり白く濁ったりする場合には、不純物や固結防止剤などの添加物が入っている可能性があります。
※海藻の成分が入った「藻塩」の色は、海藻由来のもので不純物の色ではありません。

塩にもあります“味”の違い

同じ原料でもつくり方によって塩の成分や結晶の大きさ・形は変わります。
塩の味は、水分やにがりの量などが決め手となります。また、同じ成分の塩でも結晶の大きさ・形によって溶け方が異なるため、味の感じ方が変わります。大きな結晶は、ゆっくりと溶けるため塩味を穏やかに感じ、小さな結晶はすぐに溶けるため塩辛く感じます。結晶の形や「栄養成分表示」「製造方法」は、塩の特徴を知る重要な手がかりとなります。

“にがり(苦汁)”とは

一般的に “にがり”とは、海水を煮詰めて塩を取り出したあとに残った液体のことを言います。マグネシウムが主成分となっており、文字通り舐めると苦味が強いものです。豆腐の凝固剤としても使われており、たんぱく質を固める役割があります。
“にがり”には、食材のうま味を引き出す、野菜の煮くずれを防ぐ他、発酵を促すような働きがあります。“にがり”を含んだ塩を上手に使うことで料理の出来栄えが良くなります。

“にがり”が多いほど良い塩?

マグネシウムは、体に必要なミネラル成分の一つですが、多すぎると苦味が強く味が悪くなります。昔は、苦みが強かった塩を叺(かます)などに入れて“にがり”の量を調整してから使っていました。この塩は“2年塩”“3年塩”または"枯らした(枯れた)塩"と呼ばれ珍重されました。1953年~1971年(昭和28年~46年)につくられていた流下式枝条架併用塩田塩は、この"枯らした"状態の逸品でした。『伯方の塩』は、この時代の“にがり”をほどよく残した風味ある塩を手本にしています。

岩塩は、ミネラルが豊富?

海水から塩をつくる場合、海水のカルシウム成分が最初に結晶し、そのあとにナトリウム、カリウム、マグネシウムの順に結晶化します。岩塩も同じで長い時間をかけて、カルシウム、ナトリウムという順番で結晶の層ができています。「ミネラルが豊富なので使ってます」と聞きますが、多くの岩塩(採掘法)はこのナトリウムの層を削りとる場合が多いため、純度の高い塩となります。また、まろやかで甘く感じるのは、結晶が固く粒が大きいため舌の上で溶けにくく、塩辛さがゆっくりと伝わるためです。

低ナトリウム塩とは?

スーパーなどでは、減塩商品としてナトリウムの量を減らした「低ナトリウム塩」が販売されています。その多くは塩味を補うために、ナトリウムの代わりにカリウムなどの量を調整していますので、腎臓に疾患のある方などは、注意が必要です。
また、ナトリウムの量を減らしているため、漬物などには適さない場合があります。

適塩のススメ

塩分摂取量と高血圧の関係は、食塩感受性の違いなど体質による場合もあるため専門家の間でも意見が分かれています。
厚生労働省では、1日の塩分摂取量の目標値を画一的に定めていますが、必要な摂取量は体質や運動量、生活環境の他、夏場は汗をかくため塩分を多めに摂取するなど、季節によっても変わってきます。
医師から塩分摂取を制限されている方でなければ、塩分を摂り過ぎたと思えば「野菜や果物などのカリウムを多く含む食材を食べる」「運動量を増やす」など、生活習慣全体で調整することができます。塩分を控えすぎると体への不調が出ることもあります。塩に限らず、摂りすぎも控えすぎも良くありません。減塩も含めた、人それぞれに合った「適塩」を当社ではおすすめします。何事も「いい塩梅」が大切です。

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